4.住宅基礎の施工と品質管理・現場確認

2)施工と品質管理(布基礎施工の流れ)

地業の施工

根切り線の位置出し

作業内容

  • 遺方より根切り線を出し、石灰でマーキングする。

注意事項

  • 石灰によるマーキングは基礎芯に行う。
位置出し
根切り線の位置出し
根切り作業

作業内容

  • バックホーで根切り、スコップなどで手掘り調整する。

注意事項

  • 地盤面を荒らさないように根切るため、バックホーは極力ツメ無しバケットを使用する。
  • ツメつきバケットを使用する場合は乱した土をなるべく取り去るようにする。

根切り作業
根切り幅、根切り深さ

注意事項

  • 土台部分の高さは150mm以上
  • 立ち上がり部分の高さはG.Lから300mm以上
  • 土台下端よりG.Lまでは240mm以上
  • 立ち上がり部分の幅は120mm以上

  •  をそれぞれ確保する。
寸法
根切り作業A

作業内容

  • 根切り深さのレベルチェック

注意事項

  • レベルチェックはなるべく多くの位置で行う(基礎の通りに対して1m間隔程度が望ましい)。
  • オートレベルを用いると,作業効率を向上させることができる。
 
オートレベルと受光器
予備転圧,予備転圧後のレベル確認

作業内容

  • 根切り底に対してタンピングランマー,プレートコンパクターを (または両者)用いて予備転圧を行う。
  • 根切り底からGLまでの根切り深さを確認する。

注意事項

  • 転圧をすることにより砕石の沈み込みを防止することができる。
  • 転圧後のレベル確認は必ず行う。確認方法は根切り深さの設定時と同様に行う。

転圧重機

  • 転圧重機にはプレートコンパクター(30〜60kg、写真上) ・タンピングランマー(約40〜70kg、写真下)を使用する。重機の性能特性は、 プレートコンパクターはならし、タンピングランマーは締固めに適している。
  • タンピングランマーの後にプレートコンパクターを用いると,きれいに仕上げることができる。

タンピングランマー

プレートコンパクター
砕石の敷き込み

作業内容

  • 根切り底に対し砕石を敷きこむ。

注意事項

  • 砕石は、クラッシャラン40-0(C-40) 粒度調整砕石40-0(M-40)を使用。
  • 粒度が揃った砕石は、重機転圧しても締固まりにくいので注意を要する。

砕石の敷き込み
砕石の敷き込みレベルの確認

作業内容

  • 砕石敷き込み後(転圧作業の前),レベル確認を行う。

注意事項

  • 砕石敷き込み高さに大きく不陸がある場合には、スコップやくわなどを用いて調整する。

砕石敷き込みレベルの確認
散水

作業内容

  • 砕石が乾いていると締め固まりにくいので、必要に応じて散水する。

注意事項

  • 散水の目的は、乾いた砕石を適度に湿らせて締め固めを容易にすることである。 土質によっては、水はけが悪い場合もあるので、散水量には注意する。
散水
締め固め

作業内容

  • 転圧機械を用いて、根切り部分を複数回,締め固めを行う。(転圧回数は土質の違いによって異なる。)

注意事項

  • 出隅部分(コーナー部)は締め固め作業がしずらいので、ていねいに行う。

締め固め
締め固め後のレベル確認

作業内容

  • 地業天端高さが設定どうりになっているかを確認する。

注意事項

  • 転圧の不足による不陸がないかも合わせて確認する。
  • 標尺による転圧後の砕石厚さの確認も行う。

締め固め後のレベル確認

型枠、鉄筋組みの施工

基礎土台部分の型枠設置

作業内容

  • 基礎土台の通りに対して型枠を設置していく。

注意事項

  • 基礎土台幅の確認。根入れ深さも合わせて確認。

土台型枠設置
鉄筋、M型ベースを配置

作業内容

  • 土台型枠の内部に基礎内部の鉄筋を配置していく。 同時に立ち上がり型枠用のM型ベースを設置していく。

注意事項

  • 人通口、補強部分などもしっかりと配置していく。 コンクリートを一体として打つために立ち上がり部分の型枠の下部には隙間が必要
  • 錆びたり、変形のある鉄筋は使用を避ける。

使用材料

  • 鉄筋ベース:ベース厚確保
  • スペーサーブロック、ポリドーナツ:かぶり厚確保
  • M型ベース:立ち上がり型枠に基礎土台からの隙間を持たせる

M型ベース配置

鉄筋配置
アンカーボルトを設置

作業内容

  • コンクリート打設前にアンカーボルトを吊るして設置する。

注意事項

  • アンカーボルトの位置を確認する。
  • コンクリート打設時にアンカーボルトがずれたりしないようにしっかりと固定する。
  • コンクリート打設時にアンカーボルトを埋込むと(いわゆる田植え), 両者の定着力が不足したり,正確な位置に設置できない場合があるので, なるべく行わないようにする。

アンカーボルト設置
人通口の確認

作業内容

  • 立ち上がり部分の人通口の大きさ、鉄筋の補強などを確認。

注意事項

  • 内部基礎の点検口を1階耐力壁または支持壁の直下に設ける場合は、鉄筋補強を行う。
  • 必ず上下の主筋に定着させ,必要な主筋定着長さを確保する。
  • 補強用の鉄筋のかぶり厚さを確認する。
[人通口などの開口部の補強]

人通口補強@

人通口補強A

コンクリート打設

土台部分へコンクリートの打設

作業内容

  • 立ち上がり型枠上部からコンクリートを流し、バイブレーターで土台部分に吹き出させる。
  • 養生時間(夏場は15分、冬場は45〜60分程度)経過後に再度バイブレーターで締め固めを行う。

注意事項

  • 打ち継ぎがないように、発注コンクリート量を再確認し、作業時間を調整する。
  • 鉄筋コンクリートを一体として形成するようにする。
  • コンクリート打設時に型枠がずれないようにしっかりと固定する。
[コンクリートの品質確認と強度試験]

コンクリート打設1
立ち上がり部分へのコンクリートの打設

作業内容

  • 土台部分へのコンクリート打設、養生完了後、 立ち上がり部分にも土台部分同様にコンクリートを打ち、 養生時間経過後に再度バイブレーターをかけて締め固める。

注意事項

  • コンクリート打設時に型枠がずれないようにしっかりと固定する。
  • コンクリートの養生期間は地域,季節,天候により異なるが,5日程度必要である(JASS-5)。

コンクリート打設2

コンクリート締め固め
立ち上がり部分の天端のならし

作業内容

  • 立ち上がり部分の天端をセルフレベリング材を用いて平らにならす。

注意事項

  • セルフレベリング材と水の調合に気をつける。 水が多いと流動性がなく、水が少なくても不陸の発生する原因となってしまう。

天端ならし
養生

作業内容

  • シートなどを用いて,布基礎全体のコンクリートを養生する。

注意事項

  • 風などでシートが飛ばされないよう注意する。

コンクリート養生
アンカーボルトの養生

作業内容

  • アンカーボルトの先端ねじ部を保護するために,キャップなどをかぶせると良い。

注意事項

  • アンカーボルトを動かさないように注意する。

アンカーボルト養生

仕上げ・完成・確認

型枠取り外し

作業内容

  • コンクリートの養生完了後、型枠を取り外す。

注意事項

  • コンクリートの養生日数を確保する。
  • コンクリート養生日数は地域,季節,天候により異なるが,5日程度必要である。

確認事項

  • コンクリートがしっかりと固まっているか。
  • 立ち上がり部の天端部分は平らになっているか。
  • 外観でコンクリートに異常がないか。
  • 人通口の仕上がり寸法、仕上がり状態。
  • 換気口の仕上がり寸法、仕上がり状態。
  • アンカーボルト位置。
 
人通口・換気口

アンカーボルト配置(写真はべた基礎)

型枠取り外し(べた基礎)

型枠取り外し後(べた基礎)

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